技術経営 | 発明とイノベーション

2019年4月4日木曜日

ビジネス・経済

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今回は発明とイノベーションについて解説します。

発明とイノベーションの定義


発明とは、アイデアの創造を指します。

イノベーションは発明とは異なります。

技術開発や商品開発、生産とマーケティングを含んだ、新しい、あるいは改良を伴う新製品の事業化までの過程を指します。

また、新しく改良を伴った生産プロセスのことも指します。

簡単に言えば、イノベーションとは新しい知識を使うことによる、顧客が求める新製品、あるいは新サービスの提供といえるでしょう。

イノベーションは技術的なものばかりではありません。

組織的イノベーション、マネジメントとイノベーション、生産面のイノベーション、マーケティングのイノベーションなど多面的に存在します。

新しい技術に関する知識と新しい市場に関する知識が融合してコアコンピタンス(自社の得意な分野・能力)が生まれ、新製品や新サービスが提供されるのです。

アバナシー・アターバックモデル


アバナシー・アターバックモデルは製品イノベーションとプロセスイノベーションは起きる頻度の関係を表したものです。

このモデルは、実証研究を行ったうえでモデル化されています。



縦軸では主要な製品イノベーションおよびプロセスイノベーションが起きる頻度を、横軸では時間をしまします。

製品イノベーションとは製品そのもののイノベーションのことを指し、プロセスイノベーションとは製品開発、あるいは生産プロセスのイノベーションのことを指します。

初期の段階では製品イノベーションが起きる頻度が高く、プロセスイノベーションが起きる頻度は低いです。

ですが時間が経つにつれて、製品イノベーションの頻度が低下し、プロセスイノベーションが起きる頻度が増加します。

ヘンダーソンとクラークモデル


ヘンダーソンとクラークは、製品を作るには2つのタイプの知識が必要であることを示しました。

製品を構成する部品に関する知識と、部品をつなげるための相互連鎖に関する知識です。

そして、後者を構造的知識と名付けました。

イノベーションは部品の知識、または構造的知識、あるいは両方に影響を与えます。



横軸は構造的知識を、縦軸は部品の知識を表します。

部品の既存の知識は破壊され、構造的知識は強化される場合のイノベーションをモデュラーイノベーションといいます。

つまり、イノベーションが部品の中で起きるものを指します。

構造的イノベーションでは、部品の知識は強化され、部品群をつなげる相互連鎖の部分でイノベーションが起きる場合に起こり、構造に関する既存の知識は破壊されます。

急進的イノベーションとは、部品に関する知識と、構造に関する知識が両方破壊される場合に起こります。

アメリカは構造的イノベーションに強く、日本は弱いとされています。

また、日本は漸進的イノベーションでは強く、アメリカは急進的イノベーションで強いとされています。

参照


宮崎久美子著『新訂 技術経営の考え方』(2017) 放送大学教育振興会

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